読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

小説・設定置き場:GE系

2050以前の事にばかり力を入れていました(過去形)

GOD_EATER LATE_AT_NIGHT 第三話

第三話「違和」

 

 

Side.???

 

 

「明日も、たくさん遊ぼうね」

そう言ったアイツは、どこかに消えてしまって。

 

戻ってきたアイツは、得体の知れない化け物になっていて。

「姉さん、迎えに来ましたよ」

嫌だ、私は。そちら側には行きたくない。

「何を……そんなに怯えているのです?」

どうか、嘘だと言ってくれ。

こちら側に戻ってきてくれ。

どうか、どうか、どうか……

 

 

Side.Midori

 

 

「……何だ、今の」

 

今、確かに茶髪の女の子の姿が頭に流れ込んできた。

感応現象なのか……でも、何でイブキが?

そもそも、アレは誰なんだ……?

 

「今……なンか、オマエにそっくりの金髪のガキと……白髪の男が……」

 

……多分、相棒の記憶……かつての相棒の妹と、今の相棒の妹(男に見える女)があちらには見えたのだろう。

私は相棒の神機だし、相棒の記憶が見えてもおかしくない。……それはまだ分かる。分かるが。

 

「……お前、茶髪でサイドテールの女の子知ってる?」

「知るわけねェ……って、今のなンなンだ。説明してくれ」

 

やはり知らなかった。……何故関わりもない人間の姿が見えたのか…ってかそれより何であの女の子は私の名前を知ってたのか…ううん、謎すぎる。

……それはそうと、別世界から来たイブキには感応現象は刺激が強すぎたか。

 

「だよなぁ……ん、分かった。歩きながら説明するな?」

「……オウ、頼むわ」

 

まだ少しだけ、仕事まで時間がある。

でもまぁさっさと行くに越した事はないからな……。

 

 「よし、じゃあ武器の保管庫に行くぞ」

 

そう宣言して、自室の扉を開ける。

……さっきの感応現象のせいか、イブキは手を繋ぎたがらなかった。無理もねえな。

 

 

 

「感応現象ってのは、新型って呼ばれる神機使い……ああ、神機使いってのは私達の事な。…で、その新型さん同士が触れ合った時に起こる現象でな、気持ちとか記憶が伝わり合うんだ」

「……超能力でもねェのにそンな事が…アった、ンだよな」

「超能力?私達はエスパーなんかじゃないぜー」

 

イや、気持ちは分かるがそォじゃねェ……などブツブツ聞こえたが、これは気にしない方が良いヤツなのだろうか。

 

「……って、そォイや」

「ん?どうした?」

「…アの緑目の女は、リョクノって名前だった、よな」

「おう、そだぜ。一緒の理由はわかんねえけど」

「……今更だがオマエの名前は?なンで、オマエらは瓜二つなンだ?ただの相棒が、どォしてそこまで似てる?」

 

げ、……やべぇ。

名前は普通に教えれば良いのだが、瓜二つの理由については……ううん。正直に教えても良いのだが、私が人間じゃないって事は何となくバラしたくない。

……にしてもどうやって誤魔化すか…

 

「……それに、気持ちや記憶が伝わり合ウっつったが、アレは本当にオマエの記憶か?」

「何でそう思う?」

「単純だ、声がオマエより低かったし口調も違った。…どちらかと言ウとこっちのリョクノみてェだった、……言イてェ事は分かるよな?」

 

どういう事だ、か……もしくはお前は何者だ、だろうな。

……ほぼほぼ詰みだな、諦めるしかねぇか?

 

「教えねぇ、つったらどうする?」

「、」

 

ちょっとジョークも混ぜて言ってみたんだが……いきなり肩掴まれて壁ドンされた。怖いし痛い。でも惚れそうだ(空気は読むが状況は考えないスタイル)。

 

「無理矢理吐かせる」

「……ヤル気があるのは結構な事だが、さっさと保管庫に行きたいから離してくれないか?」

 

仕事に遅れるとヤバい、そろそろ時間も無くなってきたしガチ目にヤバい。

だがまぁ怒り的な何かが収まらねぇのか、イブキはまだ手を離さない。

 

「離せ」

「じゃァ吐けよ」

「仕事の後でな」

「待てねェ」

「……離さないんだったらこっちもそれなりの行動を取るが構わねえんだな?」

「…………」

 

そう言うとイブキは渋々手を離した。……私のガチな顔がそんなに効いたのだろうか。やったぜ!!

まぁ離さなかったら本当に蹴りくらいは入れてたし、怒ってない事もないんだがな。

 

「物分りが良くて助かるぜ。んじゃ、さっさと行こうか」

「……オォ」

 

 

 

神機保管庫。

 

「そこのターミナルに腕輪通してみろ、物は試しだ」

「……ここに通したら出てくる、のか?」

「武器があればな」

 

そう呟いた後に名を名乗り忘れたのを思い出して、我ながらやっちまったぜ…と思いつつ名を名乗った。

 

「そうそう、さっきの事なんだが名前くらいは名乗るべきだったな。私は海音ミドリってんだが……」

「……そォか、なァ。腕輪通したらアっちでなンか出てきたンだが、まさかアレが俺の武器か?」

 

……マジで?

嘘、まさか本当にあったの?等と思いつつイブキが指さす方を見ると、そこにはバスターブレード/スナイパー/バックラーで構成された黒と白の神機(黒銀の神機とでも言おう)という、いかにもアンバランスなものがあった。

 

「……これで、お前も仕事行けるなぁ…」

「そォだな、……って、戦ウンだよなこれ。俺でもできるのかよ?」

 

思わず声が震えた。割と喜ぶべき事なのだが、まるでイブキが最初からこの世界に存在していたみたいな……。

……とにかく。イブキが不安がってるから、ちゃんと戦場ではサポートしてやらないとな。

 

「大丈夫、私がきっちりレクチャーしてやるぜ」

「……そ、そォか」

「徹底的にバックアップに回るから安心してくれ、だぜ!」

 

私はえへんと胸を張る。これでも戦いには自信あるからな。

神機の確認もできた事だし、任務受けにエントランスに行くか……。

 

「オイ、このまま行くンじゃねェのか?」

「あー?今から任務受注するんだ。何でここに来たかって、戦闘に出られるか確認しないといけなかっただろ。任務受ける時に一人か二人か分からんなんて言ったら怒られるからな」

「な……なるほど」

 

手をひらひらと振ると、何やら困惑したような声色が聞こえた。

…そんなこんなで、私達はエントランスへと向かったのだった。

 

 

続く