小説・設定置き場:GE系

2050以前の事にばかり力を入れていました(過去形)

GOD_EATER SPECTER 第一話

LATE AT NIGHTの後の話。ヤソハチと神機組がメインの話で、多分大体2075の年末くらいの話です。

 

 

 

第一話「憧れ」

 

 

お前は知っているか?

俺達はみんな、ここにいるってよ。

 

 

 

Side.Yasohati

 

俺は、憧れの神機使いになれたんだ。

 

「本日付けで極東支部に入隊しましたっ、九十九ヤソハチです!不束者ですが、よろしくお願いします!」

 

「ネメシスα」なる人達や、「ブラッド」の人達が目の前にいる。

……やっぱり、今でも夢みたいだ。

 

「私はネメシスの隊長の十三堂ミズキよ、よろしくね。今はβの4人は不在だけれど……ま、そのうち会えるわ」

「俺は神威ヒロです。よろしくね、ヤソハチ」

「はい!よろしくお願いします、先輩!」

 

これでやっと、俺もみんなを守る事ができるんだ────

 

 

 

その日の晩。

眠れない夜だったから、暇つぶしにと廊下にある自販機でピンク色のジュースを買ったんだ。

 

「あー、まずいぞそれ。俺は好きだけどな」

「ぶっ!?」

 

いつの間にかそばに立っていた見知らぬ青年からの忠告を受けたけれど、もう既に一口飲んでしまった後で……その驚異的な味に僕は思わず噴き出した。

げほげほとむせた後、息を整えて…僕は見知らぬ金髪の青年に名を尋ねる。

 

「……あの、貴方は?」

「んー?俺は海音ミドリだぜ!お前はー?見ない顔だけど」

「僕は…今日入った新人の九十九ヤソハチです」

 

そかそかー、ヤソハチかぁ!とにこやかに笑いながら僕の肩に手を回すミドリさん。……何だか気さくで楽しそうだが、ボディタッチが多くて少しびっくりする。

ミドリさんの行動に苦笑いしていると、薄橙の髪をした……男?女?……どっちか分からないが、人が歩いてくるのがふと視界に映った。

 

「お、シオンじゃないか」

「うん。相変わらずミドリは元気そうだね」

 

男だった。……でも微笑みや仕草が女性的に感じる。

可愛い……いや僕はそっちの気は無いぞ。

 

「見てくれよー、ヤソハチって新人を捕まえたんだが、今度この三人でトランプでもしねえか?」

「え……えっ!?僕も!?」

 

思わず困惑する……気さくを通り越して馴れ馴れしいんじゃないか、って思うくらいには。

でも、もっと息苦しいような場所とも思ってたからそこは安心……かもしれない。

……目の前の薄橙の髪をした男の人が、そっと僕の腕に触れて言った。

 

「僕は羽々谷シオン、っていうんだ。この子は海音ミドリっていう人でね、ちょっと強引な所もあるけど…良かったら、仲良くしてくれると僕も嬉しいな」

 

腕に触れられて、その柔らかな笑顔を見た途端に。

 

『……私に、苦しんで生きろって言うのか』

『ありがとう、シオン。私の帰る場所になってくれて』

『ごめンな、俺……もう』

『────』

 

 

一瞬のうちに、様々な光景がたくさん見えて。

まるで知らないはずの事を知っているかのような奇妙な感覚に陥って……僕は……

 

 

 

「お、おい!ヤソハチ、大丈夫か!?」

「……い、今の…」

「医務室に運ばねえと…、シオン、何か見えたのか?多分感応現象だよな」

「……この子の過去が見えたんだけど、この子…」

「な……何だよまどろっこしいな、何なんだ」

 

「……昔妹を亡くしたみたいだ」

 

 

続く